2012年7月31日火曜日

ミッション:8ミニッツ

3倍速で見た映画

 

題名
 ミッション8ミニッツ
監督
 ダンカン・ジョーンズ
ジャンル
 SF
点数
 55点

あらすじ
 米軍に所属するコルターはあるとき見知らぬ列車の中で目を覚ます。わけも分からず混乱する彼だが、目の前の女性は彼の事を知っており尚且つ鏡に映る顔は別人。混乱の極みに達するコルターだがそこで列車を巻き込む大爆発が起きて意識が途絶えてしまう。
 続いて目覚めたところで、コルターは軍服に身を包んだ女性と対面することになる。そして彼女からこれはミッションでありシミュレーション、テロリストを見つけるために8分のうちに紛れ込んだ敵を探しだして欲しいという指示を受ける。


感想
 いわゆるループ物で、量子論だとかを組み合わせて説明したきになっているが最後まで疑問の残る出来。
 まず唐突なスタートは物語に入り込むのに最適だが、コルターが実は瀕死で、意識は機械の中のようなものという一つ目の真相が明らかになる過程はそもそも衝撃的でもなんでもなく、見ている側を騙しきれておらず興醒め。シックスセンスのラストみたくあっと驚く感じもなければ、そういう事だったのかという納得感もない。
 またループ物で面白い部分である少しずつ敵に迫っていく、あるいは少しずつ蜘蛛の巣にはまっていく感じもなく、勘違いを重ねてたまたま当たりを引くとう唐突さを感じてしまった。また、何度もあったからといって8分の積み重ねだけで女に惚れるのはちょっと荒唐無稽すぎ。
 テロリストに関しても、これだけ大事件なのに大した捻りもない相手で見つけて逮捕されるところまで殆ど平坦で退屈。

 そして更に不満なのがラスト。
 量子論的解釈で新たな分岐が生まれたというには、行き当たりばったりすぎで理論的裏付けのない『愛が起こした奇跡』的な陳腐さしか見えなかった。それに加えて、身体は別人であるコルターがまるっきり平行世界とはいえ教師を乗っ取って生きようとするのは、何だか全然すっきりもせずもやもやだけが残った。
 総評としては、思いつきのアイディアを試すために映画化したが、ディティールと構成で失敗してしまったという感じ。あんまり見る必要はない映画。

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